Microsoft Bookingsを検証してみる -Part4

Microsoft Bookings 検証記事も今回で最後です。

サービス」メニューと「企業情報」メニューを取り上げます。

サービスの設定では、自社が提供しているサービスの詳細を登録します。例えばサービス提供にかかる時間や価格、予約間のバッファーなどを設定します、次に、お客様が予約完了時に受け取る確認メール送信、予約日が近くなってきた際のリマインダ メール送信設定を行います。

価格表示に関しては、バラエティに富む設定ができるようになっています。
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ここで設定した価格は、そのままオンライン予約サイト側でも反映されるため、ふさわしい「単位」を設定し、「価格」を表示します。日本で多く使われるのは、固定価格だとおもいますが、これだけ種類が用意されていれば、どのような業種でも対応できそうですね。
なお、Microsoft Bookings では予約機能だけで「決済手段」は用意されていません。通常、決済をしようとすると、それだけで一つの仕組み(システム)が必要になりますし、要求事項が一気に高くなるので、出来なくて当然といえば当然です。

 

サービスで興味深いのは、「スタッフ」をサービスに紐づけることができる点です。例えば「このスタッフ」しか受け付けることができない予約などを設定できます。そうすると、価格設定も「このサービスだけ別」といった使い分けができます。もちろん「このサービスは二人で提供するので、二人の空きがなければ」という設定も可能。
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また、こんなこともできます。「公開オプション」で「予約ページでこのサービスを表示する」を外すことによって、オンラインからは予約ができない設定にすることができます。そうすると、本当に常連の、すでにこのサービスを知っているお客様だけが電話で予約することができる、など「特別なサービス」として存在させられますね。
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公開されないサービスなら設定はいらない? いいえ、設定することにより、スタッフのスケジュール管理(空き、対応中など)が出来るので、やはりすべて登録します。すべての情報、サービス、予定は一つのシステム上にあるべきです。

 

メール アラートに関しては、2つだけ理解していれば設定が行えます。

  1. 頻度の設定
  2. 送信先の設定

頻度はかなり細かく指定できます。15分から2週間です。送信先に関しては、顧客に対して送るのか、スタッフに対して送るのかを設定します。お客様に対して送るのはもちろんのこと、スタッフにも「〇〇様が来店される15分前です。」など事前の対応準備を促すこともできますね。

 

企業情報

このメニューでは、サービス提供者の基本的な情報を設定します。会社名や電話番号などは後からでもこの設定を使用して変更可能です。住所の設定では、Bingマップに連携させられるよう入力することができます。
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ここで設定された住所を始めとする情報は、オンライン予約サイトや各種メールに記載されるようになります。

まだ十分に調査できていないのですが、せっかく住所がハイパーリンク化されるのに、どうも飛んでくるメール類にはそれが反映されていないようです。メールに住所は記載されるものの、「プレーンテキスト」になっています。ハイパーリンクになっていて直にBingマップに飛んでくれると、便利な気がしますが。

 

最後に、検証している中で気づきました。Microsoft Bookings、複数のページを作ることができます!

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複数ページ作れば、例えば店舗ごとに予約管理を切り分けることも可能です!

「インフォシェア美容室 新宿店」「インフォシェア美容室 渋谷店」など、店舗ごとにページを分ければ、お客様はより予約を行いやすくなりますし(そこにいるスタッフのリストしか出ないようにできる)管理する側もよりきめ細かい対応ができます。これは良い機能!

 

まとめ

簡単にですが、Microsoft Bookingsの設定から各機能を見てきました。必要十分の機能が揃っているというのが個人的な感想です。もちろん、業種形態は多くあるので、どのようなビジネスでも使えるという保証はありません。例えばパッと思いつく中でも、複数の曜日を跨がなければならないシナリオだとどうだろうか? IT教室のように連続3日間の講義だとか、複数人を一人の担当者が受け持つなどのシナリオです。工夫すればできますけど、あまりごちゃごちゃひねると

あくまでOutlookの機能拡張。非常に多くのお客様を管理したり、複雑なサービスを提供するには、もっと別のサービスや、もしかすると専用のアプリケーションを使ったほうが良い場合もあるかもしれません。

とはいえ、通常の小規模ビジネスシナリオで考えると十分です。個人で行われていたり、数人のスタッフで運営しているところには、かなり強力な武器となるのではないでしょうか。

 

前の記事でもふれましたが、この手のツールは「単品」で使用して効果が出たり便利に感じたりするものではないと思います。Office 365を使っているユーザーが便利に使える道具です。

Office 365の良いところは、常に進化をしているところです。機能は随時追加されていきます。マイクロソフトのサイトでは、Microsoft Bookingsのフィードバックや将来の機能実装のアイディアを受け付けているところがあります。そこには、すでに「カスタム フィールドを追加できるようにしてほしい」などの要望が上がっており、実装も検討されているようですので、近い将来にもっとかゆいところに手が届くようになるかもしれません。

https://outlook.uservoice.com/forums/314907-microsoft-bookings

Microsoft Bookingsを検証してみる -Part3

前回に引き続きMicrosoft Bookingsの設定項目から、このオンライン予約システムで出来ることを確認していきたいと思います。

顧客の管理

「顧客」メニューでは、顧客の管理が行えます。オンライン予約画面から予約されたお客様に関しては、自動的に顧客として登録されます。

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もちろん、この画面から新規にお客様の連絡先を作成することも可能ですし、もしこれまで管理してきた顧客情報があるならば、それら既存の情報を吸い上げることもできます。

連絡先のインポートは下記のようサービス提供者で登録された情報、もしくはローカルのクライアントに存在する情報から行えます。いままで「何処に」「どのように」お客様のデータを蓄積してきたかによりますが、メールアカウントと連絡先を紐づけてきた場合には、比較的容易に吸い上げることができそうですね。

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もしいままで紙ベースで管理をしていたり、Excelなどで管理をしていた場合には、ちょっとした工夫が必要になるかもしれません。例えばデスクトップのOutlookクライアントで一度ExcelのCSVファイルを読み取ってインポートさせるなどです。

なお、オンライン予約サイトから入力されたお客様の情報は、きれいに姓名が分かれていないので、どちらにしてもタイミングを見計らって、手を加える必要がありそうです。

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いちいち連絡の編集は面倒くさい? 活用シナリオを考えると、どちらにしても連絡先を編集する作業は発生しそうです。例えば、お客様に実際にお会いした時に、お名前の「読み」を確認するかもしれないですし、「し好」をメモしたりしませんか? 実際に対応した後で記録を追加するのは自然な流れです。またお店側がしたくないというのであれば、それは「入力するお客様」に多く入力させる手間を発生させることになりますので、トレードオフな部分でもあります。

一度きちんと登録をしておくと、次回からは予約を作成する際などにもこの情報が使えます。

なお、お客様はオンライン予約のたびに「名前」と「メールアドレス」を入力されるが、それでは重複レコードが発生するのではないかと考え、少し検証してみたところ、電子メールアドレスをキーに重複を防いでいるような動作が見られました。つまり、お名前は別々であっても電子メールアドレスが同じであれば「予約はその通り入る」けど「連絡先」としては作成されないという動作です。

もう少し詳細な検証が必要ですが、短い時間で確認した結果は上記のような動きになります。

 

スタッフの管理

次のメニューは「スタッフ」です。

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ここで出来ることは大きく2つです。

  1. スタッフを追加する
  2. スタッフの勤務時間を設定する

勤務時間を設定することによって、予約を受け付けることができる時間を調整できます。結構細かく時間を制御できます。もちろん休憩時間を設定することも可能です。各曜日の時間帯右側に「+」があるので、時間を細かく切っていけばOKです。

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お店全体として休憩時間を設けている場合は「勤務時間を使用」で簡単に登録できます。

もちろん、スタッフ全員の働き方が異なるケースにも対応できます。例えば下記の例だと、8時から12時まで午前勤務。 昼休みを12時から13時の一時間。午後は13時から開始して、15時でお茶休憩。15:30から18時まで勤務となります。+マークで時間を細かく区切れば大丈夫です。

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スタッフごとに休憩時間やお休みが「つねにバラバラ」というご商売もあるかもしれません。幾つか対応させる方法があると思いますが、例えば各人のOutlookの予定に自分で休憩時間をあらかじめ入力しておいてもらう方法で解決できるかもしれません。この場合、入力された休憩やその他のスケジュールは予約のスケジュールに反映されますので、そこは予約可能時間として選択できなくなります。(とはいえ、スタッフがギリギリにお休みを登録したら意味がないですが。。)

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なお、スタッフを登録する際には、既存のOffice 365ユーザーから選択をします。

良くできているのは、Office 365ユーザー以外(自社社員以外)の対応です。例えば自社の社員だけではなく、他の協力会社の講師やフリーランスの方をお願いしていて、その方への予約も管理したい場合です。8

Office 365以外のメールアドレスを持つユーザーをスタッフとして登録しようとすると、自動的に「ゲスト」として「役割」が設定されます。また「Office 365の予定表のイベントを空き状況に適用する」が選択できないようになります。しかし、予約サイト側(お客様側)からは一スタッフとして見えるので、外部講師なども指名して予約を入れることができます。

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ここまで「人」「時間」の管理方法が用意されていれば、特に問題なく利用できそうですね。これまで適切なお客様情報を持っていなかったお店などは、情報を統一する良い機会です。

次回が Microsoft Bookings 最後の記事になります。残りのメニューを確認していきましょう。

Microsoft Bookingsを検証してみる – Part2

前回の記事では、ざっくり Microsoft Bookings でできること、難しいと思われるポイントを説明しました。ここからは、実際に設定画面を見ながら Microsoft Bookings で実現できることをもう少し詳細に見ていきたいと思います。

Microsoft Bookings で一番最初に設定する項目は「商号」と「業種」の設定です。

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「商号」は検証してみたのですが、「日本語」での登録は受け付けてくれませんでした。商号で指定する名前は「英字」である必要があります。理由は、「商号」はこの後のサービス提供の場面でシステムによって利用されるためです。例えば、簡単に検証しただけでも下記の用途で使われています。

・メールアドレスとして:お客様に送信される確認の電子メールなどは、この「商号+O365ドメイン名」で送信されます。

・オンラインサイト公開用アドレスとして:URLの一部として利用されます。

 

「業種」は日本語でも大丈夫で、入力を始めると「サジェスチョン(候補)」も表示されます。サジェスチョンから選択を行うと、なんと「サンプルのサービス」まで設定してくれます。例えば業種で「美容室」を選択すると、「Balayage 2時間」「Basic color 2時間」「Haircut, long hair 45分」「Haircut, short hair 30分」といった具合です。設定時間といい、サービス内容といい、なかなか現実的なサンプルです。英語で設定されるので、日本語に書き換えてもよし、これらを利用せずにまったく一から自分で入力することももちろん可能です。

設定後、すぐにホーム画面が表示されます。

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ここまで出来たら、次は左側のメニューを確認し、上から順番に設定していくだけです。「予定表」から「企業情報」まで一通り設定したら公開を開始し予約を受けることが出来ます。

 

では、設定項目「予定表」を見てみましょう。このメニューでは、お客様の予約スケジュール管理ができます。お客様がオンラインから入れた既存の予約も確認と、電話やメール、SNSなどでいただいた新規予約を手入力で登録することができます。

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営業時間内は「白色」で、営業時間外は「薄い水色」で表記が分けられています。この画面では、オンラインで入力されたお客様の予約が一覧で表示されています。これらの予約は内部から「変更・編集」することも可能です。例えばお客様はスタッフAを指名して予約を入れたものの、内部で別のスタッフにアサインを変えるなどです。このあたりは、まるでOutlookの「予定表」を操作しているのと何ら変わりがありません。

コマンドバーを見ると、3つメニューがあります。「新しい予約」「休暇」「印刷」です。

「新しい予約」では、お店側から新規予約の作成ができます。電話やメールで予約を取りたいお客様にも対応できますね。便利なのは、サービスと時間を入力すると、スタッフの「誰が空いているのか」確認できますので、スムーズに電話やメールでの予約対応ができることでしょう。

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この「新しい予約」では、本来予約を入れることができない「業務時間外」でも予約を作成することができます。開店前、閉店後に特別なお客様の予約を入れるといった臨機応変な対応も可能です。

「休暇」ではスタッフの休みを設定できます。もともと決まっているお休み、またスタッフが急に休まなければならなくなった際にも、迅速にアサインを変更することが可能です。休暇を設定すると、そのスタッフの欄は「予約不可」になるので、オンラインからお客様が間違って予約を入れることを防げます。

「印刷」では、スケジュールの印刷用レイアウトが提供されるので、スタッフの「シフト表」としても利用することができますね。きちんと「印刷の開始時間」や終了時間を選択できるのも現実的ですね。先ほどの例のように、「業務外」の時間にも予約が入っている可能性がありますので。

 

次は「予約ページ」です。

この設定項目では主に「公開用のオンラインサイト」の設定を行います。ページの公開、公開中止、Webへの埋め込みURLの作成ができます。

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オンライン予約システムで問題になりがちなのは、お客様側の急なキャンセル対応です。Microsoft Bookings ではキャンセル可能リードタイムも設定できますので、「1時間前までオンラインからキャンセル可能」「一日前までオンラインからキャンセル可能」などと設定ができます。もちろん、どのくらい先の将来までオンラインで予約を入れることができるのかも設定可能です。

 

「公開ページのデザイン」では、色味を選択することと、会社のロゴを表示することくらいしかできません。

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前の記事で少し触れましたが、予約・キャンセル プロセスに関しても、現実的な機能が提供されています。スタッフのシフト管理も、一般的に考えられる機能は提供されています。一方、予約Webサイト デザインのカスタマイズに関しては、配色(テーマ)を選択する程度しか変更ができない事、また公開URLも自動生成されることがわかります。

予約ページのURLに関しては、「長すぎる」「自社ドメインが」など、いろいろ要望が出てくるところですが、例えば、ただURLを短くするだけであれば「bit.ly」などの「短縮URLサービス」を利用するのも一つの手かもしれませんね。また、実際問題、お客様が直にURLを手入力してWebサービスを利用しているケースは少ないはずです。ランディング ページなどを適切に用意したり、Facebookページを作成して、リンクを張るなど、スムーズな同線を作ればURLの問題はある程度解決できます。

 

次の記事では、スタッフとサービスの設定をご紹介いたします。